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物流業に新型コロナウイルスおける感染対策(会社でできる対策)

物流(輸配送)業務を行う従業員が、感染者や濃厚接触者となってしまった場合、長期間にわたり職場離脱が予想されるため、乗務員ならびに作業員等に下記の対策を実施させるとともに、管理者も含めた業務体制、連絡体制に係る感染対策の徹底が必要となります。

1)従業員の健康管理

感染拡大防止のため、体調不良時は仕事をしないよう徹底する

 □発熱や風邪症状があるときは、軽症でも業務を行わないことを徹底する

 □点呼時及び定時連絡時に、日々の検温、風邪症状の有無を確認する

 □改善基準告示を遵守し、長時間労働を避け、睡眠・休息時間を十分確保する

2)点呼時

新型コロナウイルスは、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあります。また、無症候の者からの感染の可能性も指摘されています

 □対面でのやりとりはできるだけ短く、可能な限り2mの距離を取って行う

 □アルコールチェッカーは携行型など1人1人専用の物を用いることが望ましい据え置き型を共用する場合は、マウスピースは毎回交換し、本体を次亜塩素酸ナトリウム(※)で消毒する

(※)アルコール消毒を用いるとチェッカーが反応してしまうためです。

3)受け渡し・荷役作業時の対策

 新型コロナウイルスは、無症状であっても呼吸量が増える活動時に感染事例が報告されています。荷役作業は作業負荷が高くなりがちであり、負荷を下げる、対人距離を取る対策が必要です。

 □荷役のパレット化、省力・アシスト機器の活用により作業負荷を下げる

 □作業は1人で行う、または、複数名で行う場合は持ち場を分担するなど、できるだけお互いに距離を取って行う

 □共用のカートなど荷役機器を使った後は、手洗いを行う (アルコール消毒可)

 □手洗いが困難な場合は、荷役作業時に使い捨ての手袋を使用する方法も検討する

 □商品の受け渡し方法について、相手先と事前相談し、対面でのやりとりはできるだけ短く、可能な限り2mの距離を取る。

4)休憩時の対策

休憩所や飲食店などでの感染リスクを避ける

 □可能な限り飲食店ではなく、車内や宿泊する個室で食事を摂る

 □飲食店で食事を摂る場合は、他人との距離を取る(混んでいる店は避ける)

 □食料品の買い物など必要不可欠な場合を除き、外出は極力避ける

5)共用を避けることと共用器具の消毒

接触感染を防ぐため不特定多数が触るところの消毒を行い、接触感染を防ぐ

 □できるかぎり1車1人制とする

 □始業前、終業時にハンドル、チェンジレバー、ドアノブ、端末のボタンなどで触れる頻度の多いところをアルコールや次亜塩素酸ナトリウムによる拭き取り消毒を行う

6)全般的な対策

 □手洗いの励行(休憩時など手洗いが可能な環境では必ず手洗いを実施する)

 □周囲に広げない対策として、対面時にはマスク(ガーゼ、布マスク可)を着用する

新型コロナウイルス感染症の陽性者等が出た場合等の対応

(1)陽性者等に対する不利益取扱い、差別禁止の明確化

●新型コロナウイルス感染症に陽性であると判明しても、解雇その他の不利益な取扱いを受けないこと及び差別的な取扱いを禁止することを全員に周知徹底する。

(2)陽性者等が出た場合の把握

●新型コロナウイルス感染症に陽性であると判明した場合は、速やかに事業場に電話、メール等により連絡する。

 ●新型コロナウイルス感染症に陽性であると判明した第三者との濃厚接触があり、保健所から自宅待機等の措置を要請された場合は、速やかに事業場に電話、メール等により連絡する。

  ●新型コロナウイルス感染症に陽性であるとの報告を受け付ける事業場内の部署(担当者)を決め、全員に周知している。また、こうした情報を取り扱う部署(担当者)の範囲を決め、全員に周知している。

●新型コロナウイルス感染症に陽性である者と濃厚接触した者が職場内にいた場合にどのような対応をするかルール化しておく。

●配送先、配送ルート、休憩した場所を特定する。配送トラックは物流倉庫への荷積み作業、トラックでの移動、配達先での荷物受け渡し、または補充作業など、多くの人と接触する機会が多い場合も。基本的には常に移動をしており、管理者がすべてを把握することはなかなか困難です。業務の合間や休憩時に立ち寄ったお店も把握してください。

(3)その他の対応

●濃厚接触者への対応等について、最寄りの「保健所」、「帰国者・接触者相談センター」へ相談する。

【参考】

新型コロナウイルスの感染様式はインフルエンザと同じく、飛沫感染、接触感染であることから、2009年に全日本トラック協会が作成した「物流業における新型インフルエンザ対策ガイドライン(緊急対策マニュアル)」等の準用が可能です。

(下記よりリンク)

● 「物流業における新型インフルエンザ対策ガイドライン(緊急対策マニュアル)」

http://www.jta.or.jp/rodotaisaku/influ/img/kinkyu_taisaku_manual_sub.pdf

● 「新型インフルエンザ対策ガイドライン緊急対策マニュアル副読本」

http://www.jta.or.jp/rodotaisaku/influ/img/kinkyu_taisaku_manual_sub.pdf